LINEのMA(マーケティングオートメーション)ツールとは?選び方から活用事例まで解説
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MA
LINEの利用者数は9,700万人(2024年12月時点)を超える日本国内で圧倒的な普及率を誇るコミュニケーションツールで、企業の集客においても強力なツールとして注目されています。
2024年に総務省情報通信政策研究所が公開したデータによると、LINEの全年代の利用率は94.9%と9割以上が利用しており、幅広い年齢層にリーチできるため、業種や商材を問わず効果的に活用できます。
※1.令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書
特にLINE公式アカウントを活用することで、高い開封率と反応率を誇るメッセージ配信や、クーポン配布、リッチメニューなど、多彩な機能を駆使して集客力を高めることが可能です。
本記事では、LINE公式アカウントを活用し、集客を成功させるための具体的な方法を詳細に解説いたします。
Contents
LINEは、個人のコミュニケーションツールとして広く利用されていますが、集客に有効なマーケティングツールとしても活用されています。以下に、LINEが集客に適しているとされる理由を説明します。
日本国内におけるLINEの普及率は非常に高く、2024年9月時点で月間利用者数は9,700万人に達し、日本の人口の約8割を占めています。NTTドコモの調査によれば、スマートフォン利用者の83.7%が月に1回以上LINEを利用しており、その利用率は他の主要SNSを大きく上回っています。
幅広い年齢層に利用されているLINEは、業種・規模・商材を問わず、多くの企業の顧客にリーチ可能なコミュニケーションツールです。集客方法を検討する際、最初にLINEの活用を検討することを推奨します。
LINEのメッセージは、生活に密着したスマホアプリ上で配信されるため、ユーザーの目に留まりやすく、高い開封率と反応率が期待できます。
LINE社の調査によると、LINEのメッセージ平均開封率は約55%とされており、一般的なメールマガジンの開封率(15〜20%前後)を大幅に上回ります。
LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客への集客や販売促進を目的として利用できるビジネス向けのLINEアカウントです。
個人アカウントとは異なり、マーケティングに特化した多様な機能を無料で利用できます。ユーザーに友だち登録してもらうことで、メッセージ配信やクーポン配布などを通じて顧客との関係性を構築できます。以下に、集客に活用される主な機能を解説します。
友だち登録してくれたユーザー全員、またはセグメントした特定のユーザーに、一斉にメッセージを送信できます。テキストだけでなく画像やリンク付きメッセージも集客・購買には効果的です。
新商品のお知らせやセール情報などを、情報が必要な方に向けて周知するのに適しています。
ステップ配信は、あらかじめ設定したシナリオに沿って、ユーザーに順次メッセージを送る機能です。メールマーケティングでいう「ステップメール」と同様で、例えば友だち追加から○日後にフォローメッセージ送信といった自動化ができます。
段階的に情報提供して興味を高めたり、集客・購入を後押しすることが可能です。
リッチメニューは、トーク画面下部に常時表示できるカスタマイズ可能な画像メニューです。
画像上に複数のボタンを配置でき、ユーザーはタップするだけで予約ページや商品詳細など各種コンテンツに遷移できます。リッチメニューは企業アカウントの「顔」とも言われ、工夫次第でクリック率を高めることができます。
ユーザーからの問い合わせや相談に、企業側が個別チャットで対応できます。
1toN(複数)の配信と使い分けることで、カスタマーサポートやカウンセリング的なコミュニケーションが図れ、集客のクロージング率の向上や離脱防止に寄与します。
公式アカウント上でクーポンを発行し配布したり、抽選で景品が当たるキャンペーンを実施できます。来店促進用の割引券をLINE上で手軽に配れるため、新規顧客の誘導やリピーター化に効果的です。
LINE公式アカウントのショップカードとは、LINE上で使えるデジタルのポイントカード機能です。紙のカードを発行するコストがかからず、ユーザー視点でもカードを持ち歩く必要がないため利用率が高くなります。
また、ポイントを貯めた際の特典を用意すれば、再来店の促進も期待できるため、集客に必要な機能といえます。
以上のように、LINE公式アカウントは集客に必要な機能が一通り揃ったプラットフォームです。では具体的に、この公式アカウントを活用してどうやってユーザー(友だち)を集め、そして売上につなげていくのか、次章から具体策を見ていきましょう。
LINE公式アカウントで集客をするためには、以下のように2ステップで施策を実行します。
それぞれ具体的な方法を紹介いたします。
LINEで集客を成功させる第一歩は、公式アカウントの友だち(フォロワー)をできるだけ多く獲得することです。友だち数が増えれば、それだけ情報を届けられる母数が広がり、集客の可能性も高まります。ここではBtoCビジネスで有効な友だち追加施策を紹介します。
まずはオンライン上のあらゆる接点で、友だち追加へ誘導しましょう。自社の公式Webサイトに「LINEで友だちになる」ボタンやQRコード画像を設置し、訪問ユーザーがワンクリックで追加できる導線を作ります。
また他のSNSアカウントでも、インセンティブと絡めて友だち登録を促す投稿をしたり、固定ツイートやプロフィール欄にLINE公式アカウントへのリンクを掲載することで、集客が加速します。
友だちを集めるには「LINE広告」(別名CPF広告:Cost Per Friend)を活用する方法もあります。LINEアプリ内に友だち追加を促すバナーやテキスト広告が出せ、地域やユーザー属性(年齢・性別・興味関心など)を絞ってターゲティングすることが可能です。
また、LINE公式スタンプのダウンロードを条件に、全方位で一気に友だち追加を増やす集客方法もあります。それぞれ費用はかかりますが、運用を開始した初期に一気に友だちを増やしていくのに適しています。
さらに実店舗を持つ企業であれば、店頭での案内は基本かつ強力な方法です。レジ横や入口付近に「友だち追加用QRコード付きのPOPポスター」を掲示し、「登録すると〇〇の特典あり!」と目立つ形で告知しましょう。
来店した顧客の会計時に、直接「LINEの友だち登録で◯◯のメリットがあります」とスタッフが声掛けをするだけでも友だち追加率は大きく向上し、再来店を促すことも可能になるため、積み重ねが最終的に大きな集客力の差になって現われます。
それぞれの告知をより強力なものにするために、「友だち追加」に向けた明確なメリットの提示が効果的です。
例えば「今LINEの友だち登録をすると500円OFFクーポンプレゼント!」といった施策です。友だち登録直後に自動でクーポンを送り、来店や購入を促すこともできます。
特典は必ずしも金銭的価値のあるものだけでなく、「限定イベントに招待」といった付加価値でも構いません。大事なのはユーザー視点で魅力的な得点を用意し、登録のハードルを下げることです。
LINE公式アカウントには、未認証アカウントと認証済アカウントの2種類があります。
認証済アカウントはLINEヤフー社の審査を通過したアカウントで、LINEアプリの検索結果に表示されるようなったり、認証済みバッジが付与されるため友だち追加されやすくなる効果が期待できます。
以上、友だちを増やす施策をご紹介いたしました。
友だちを増やした後に重要なのは、追加してくれたユーザーへのアプローチです。
見込み顧客となる友だちを顧客へ、そして顧客をリピーターにすることで安定的な集客を実現できます。
具体的なアプローチ方法を紹介します。
アカウントを登録した際に配信するメッセージのことを「あいさつメッセージ」と言います。あいさつメッセージでは、自社の公式アカウントが今後どんな役割で、メッセージを配信していくか、またどんな顧客メリットがあるかを期待できる形でメッセージを設計すると良いでしょう。
アカウントの「キャラクター(個性)」なども感じる場面ですので、淡白なメッセージだけでなく、文章を工夫しながら、画像なども織り交ぜていくと効果的です。
新しく友だち追加してくれたユーザーには、興味喚起から購買促進まで段階的にアプローチするのが有効です。そこで活用したいのが友だち追加を起点にあらかじめ設定したタイミングでメッセージを配信するステップ配信機能です。
例えば以下のようなシナリオが考えられます:
このように、一度シナリオを設定すると、手間をかけずに自動的に新規顧客を育成してくれます。
LINEでは、最低でも1週間に1回程度が最適な投稿頻度と言われています。予め仮説を立てることも重要ですが、実際にはどんな配信内容にどのユーザーが反応するかは配信してみないとわからないため、気負わずに定期的に配信をし、結果から反応率が高く、ブロック率が低い投稿を見極めましょう。
また内容は、クーポン・セール案内、商品写真や動画紹介のようなプロモーションだけでなく、豆知識コラムなど常にユーザー視点で誰でも受け取って嬉しい有益なコンテンツを心がけましょう。
本来はユーザーごとに興味関心や属性が異なるため、ユーザーごとのニーズに合った情報を届ける工夫も重要です。一斉のメッセージ配信で反応率が高い投稿、反応するユーザーが見えてきた後は、その結果を活用して、性別・年齢・地域などでユーザーを絞り込んでメッセージを送るとより高い集客成果が得られるでしょう。
また属性だけではなく、特定メッセージを開封した人だけをグルーピングして配信するなど、より関心の高い層だけに絞った再アプローチが可能です。
これらに加えて、これまでご紹介したリッチメニュー・1to1チャット・クーポンなどLINE独自機能を組み合わせてフル活用することで、ユーザーとの接点を増やし、興味を絶やさず、行動に結び付けることができます。LINE公式アカウントは単なる通知ツールではなく、双方向のコミュニケーションプラットフォームです。創意工夫して「ファン化」する運用を目指しましょう。
実際にLINE公式アカウントを活用して集客に成功している企業の事例を、業界別に3つ紹介します。具体的な成果に着目し、自社施策のヒントにしてください。
ワタミ株式会社は、焼肉業態「焼肉の和民」と「かみむら牧場」で、LINEマーケティングツール「Mico Engage AI」を導入し、効果的な集客戦略を展開しました。LINE公式アカウントを活用し、定期的なクーポン配信やリッチメニューの設置により顧客との接点を強化。その結果、LINE経由での年間来店者数は約10万人に達し、売上も数億円規模に成長しました。また、クーポン利用数は前年比1.5倍、友だち数も累計45万人と増加傾向にあります。
名鉄百貨店は、従来のDM配信に代わり、LINE公式アカウントを活用したデジタル集客施策を導入しました。
ハウスカード会員向けにLINE限定のクーポンやイベント情報をタイムリーに配信し、即時性の高いコミュニケーションを実現。その結果、導入後3ヶ月でLINEクーポン利用数が約3倍、友だち数も約1.5倍に増加しました。
また、アンケート機能を活用して顧客の興味・関心を把握し、効果的なマーケティング施策を展開しています。
アールイズ・ウエディングは、LINEマーケティングツール「MicoCloud」を導入し、LINE公式アカウントを活用した個別相談を開始しました。これにより、ユーザーの興味や希望を事前に把握し、成約率が約10%向上。
また、サポートデスクとプランナー間の情報共有がスムーズになり、顧客満足度も向上しています。LINEを通じたシナリオ配信やキャンペーン情報の提供が、無料相談予約の増加にも寄与しています。
次にLINE公式アカウントで集客を行ううえで、重要なポイントを2つ紹介します。
商品やサービスを継続的に購入・利用してもらうためには、顧客満足度を高める必要があります。サービスの満足度だけでなく、LINE公式アカウントでのやりとりも顧客満足度に大きく関わってきます。
LINEは気軽につながれる一方、簡単にブロックすることもできます。メッセージで送る内容をユーザーが求める内容にすることや、アカウントの使い勝手を高めることが重要です。
LINEの集客を成功させるために必要なのは、データを分析することです。
これらのデータを活用しながら「どんなアクションが友だち追加につながったのか」や「来店や購買につながったアクションは何か」「ブロックされる要因は何か」などの関連性を明確にします。
この記事では友だち追加の促進や配信の工夫、成功事例をもとに、戦略的かつ継続的な集客の重要性を紹介しました。ユーザー目線での情報提供を続ければ、継続的に高い集客力を得て、さらには自社のファンコミュニティ形成にもつながります。
まずは友だち追加を促す声がけやPOPの設置、配信内容の見直しなど、小さな改善から始めてみましょう。
LINE公式アカウントの集客をより効率的にするマーケティングツール「Mico Engage AI」は、LINEの集客に適した機能を備えています。
このように、Mico Engage AIを活用するとより詳細な顧客データを活用したパーソナライズ配信を実現することができます。
また、これまで1,200アカウント以上のLINE集客を支援してきた経験・ノウハウを活かして、貴社の集客における戦略立案、戦術の立案、PDCAまで一気通貫してご支援可能です。
少しでも気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。