LINEビジネスマネージャーとは？LINE公式アカウントやLINE広告との連携の仕組みや作成方法を解説

LINE公式アカウントやLINE広告を運用する中で、「どうしてもデータが分散してしまう」「効果的に運用できていない」と悩んでいませんか？

LINEビジネスマネージャーは、データを一元管理し、マーケティングの精度を飛躍的に高める公式サービスです。

本記事では、その基本機能や具体的な活用事例、利用時の注意点について紹介します。

LINEのビジネスマネージャーとは？

引用元：LINE、LINEのデータと広告主が持つ自社データなどを統合管理して広告配信に活用可能な「ビジネスマネージャー」の提供を開始 （PRTIMES）

LINEビジネスマネージャーとは、LINE公式アカウントやLINE広告など、LINEが提供するさまざまなサービスや自社がもつデータを一元管理するための公式ツールです。

従来のLINEが提供していた「クロスターゲティング」は、LINE公式アカウントとLINE広告との間でのデータ連携に限定されていました。

その点、ビジネスマネージャーでは、サービスをまたいだデータの活用や、複数アカウント間でのデータの共有が可能です。

得られたデータをLINE公式アカウントやLINE広告の配信に活用できることで、より精度の高いマーケティング施策が可能になっています。

LINEビジネスマネージャーで出来るようになること

ここでは、LINEビジネスマネージャーを導入することで可能となる「データの収集・統合」「オーディエンスの共有・作成」について解説します。

データの収集・統合

LINEビジネスマネージャーを活用することで、LINEや関連サービスの幅広いデータを収集・統合できるようになります。具体的には、LINEデータやYahoo! JAPANデータ、企業が保有するデータなどを得られます。

オーディエンスの共有/作成

LINEビジネスマネージャーでは、収集・統合したデータを基にオーディエンスを作成し、共有できます。

たとえば、Webサイトの訪問者や既存顧客のリストからオーディエンスを作成し、LINE広告の配信に活用するといったことが可能です。

特に注目すべきは、あるLINE公式アカウントで作成したオーディエンスを、別ブランドのLINE広告配信に利用するといった、サービスやアカウントを横断した施策が打てる点です。

オーディエンスを活用すれば、顧客一人ひとりに最適化されたアプローチで、広告効果の最大化を図ることができます。

（※）オーディエンス：広告メッセージの受け手のこと

LINEビジネスマネージャーで蓄積できるデータ

LINEビジネスマネージャーでは、LINE内のデータだけでなくLINE外のデータも蓄積できます。

それぞれ解説します。

LINE内のデータ

LINEビジネスマネージャーでは、組織に接続されているさまざまなLINEのサービスからデータを蓄積できます。

たとえば、複数のLINE公式アカウントがもつ友だち情報やメッセージのクリックデータ、Talk Head Viewの動画視聴データなどを一元管理できます。

これまでサービスごとに分断されていたユーザーの行動が可視化され、LINEプラットフォーム全体での動きを把握することが可能です。

LINE外のデータ

LINEビジネスマネージャーには、LINE外部の関連サービスのデータも蓄積されます。

たとえば、Yahoo! JAPANの検索履歴や購買履歴といった、ユーザーの興味・関心が強く反映されたデータと連携させることが可能です。

LINE外のデータも蓄積されることにより、プラットフォームを横断した高精度なターゲティングが実現します。

LINEビジネスマネージャーの活用方法と具体例

では、ビジネスマネージャーの活用方法には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。ここからは、LINEビジネスマネージャーの活用方法として、以下の3つを解説します。

• ブランド横断施策による客単価向上
• 効率的な友だち獲得
• 初回購入済みユーザー追いかけによるリピート率向上

ひとつずつ確認し、具体的なイメージをつかんでください。

関連記事 LINEを活用したマーケティング戦略と成功事例を紹介

ブランド横断施策による客単価向上

LINEビジネスマネージャーを活用すれば、複数のブランド間で顧客データを共有できます。ブランドをまたいだ横断的なアプローチができることで、客単価向上を目的としたクロスセル施策も可能となります。

具体的には、あるカジュアルブランドの商品をクリックしたユーザーに対し、親和性の高いフォーマルブランドの広告を配信するといった活用法です。

顧客の潜在的なニーズを掘り起こすことができれば、新たな購買機会の創出につながります。

効率的な友だち獲得

LINEビジネスマネージャーのデータを活用すると、質の高い「友だち」を効率的に獲得できます。

反応の良い友だちと類似するユーザーのデータを参考に「類似オーディエンス」を作成し、友だち追加広告を配信することで、関心をもつ可能性の高い層へ的確にアプローチできます。

関連記事 LINE公式アカウントで効率的に集客をする方法｜成功事例や施策のポイントを紹介

関連記事 LINE公式アカウントの友だち追加経路を設定・分析する方法

初回購入済みユーザー追いかけによるリピート率向上

LINEビジネスマネージャーのデータを活用すれば、初回購入済みユーザーを追いかけることができ、継続購入を促すことが可能となります。

たとえば、ECサイトで初めて商品を購入した顧客に対し、限定のメッセージやクーポンなどの特典を配信することで購入を後押しできます。

顧客一人ひとりの行動に合わせたアプローチを行うことで、リピート率の向上が期待できます。

LINEビジネスマネージャーの設定方法

ここでは、LINEビジネスマネージャーを導入するための具体的な設定方法について紹介します。

【ステップ1】ビジネスマネージャーにログインする

まずLINE公式アカウントやLINE広告の管理画面などから、ビジネスマネージャーにログインします。

LINEビジネスIDをもっていない場合は、作成が必要です。

企業で利用する場合は、担当者の変更や複数人での管理をスムーズに行うため、ビジネス用メールアドレスで専用のIDを作成しましょう。

【ステップ2】管理画面から組織を作成する

ログイン後、管理画面から「組織」を作成します。

組織とは、自社のLINE公式アカウントや広告アカウントなど、すべてのデータをまとめて管理するための基本単位です。

複数の組織を作成することも可能ですが、LINE公式では1企業につき1組織が推奨されています。

【ステップ3】組織へビジネス情報を登録する

引用元：LINEヤフー株式会社「02. 組織へのビジネス情報の登録 マニュアル｜LINE DATA SOLUTION」

次に、作成した組織にビジネス情報を登録します。

これは後の認証審査で、企業の正当性を証明するために必要な情報です。

入力する情報が不正確だと認証審査で否認されるため、ひとつずつ確認しながら入力してください。

【ステップ4】組織へLINE公式アカウントやLINE広告アカウントを接続する

作成した組織にLINE公式アカウントやLINE広告アカウントなどを接続し、データ活用の基盤を整えます。

引用元：LINEヤフー株式会社「03. 組織へのアカウント接続 マニュアル｜LINE DATA SOLUTION」

LINE公式アカウントと接続する場合は、まずLINE公式アカウントの管理画面で、ビジネスマネージャーの組織IDを入力します。その後、ビジネスマネージャー側で承認すれば、接続が完了します。

引用元：LINEヤフー株式会社「03. 組織へのアカウント接続 マニュアル｜LINE DATA SOLUTION」

LINE広告アカウントと接続する場合も同様に、まずLINE広告の管理画面で、ビジネスマネージャーの組織IDを入力します。その後、ビジネスマネージャー側で承認すれば、接続が完了します。

【ステップ5】認証審査を受ける

最後に、企業の正当性を証明するための認証審査を受けます。

オーディエンスやLINE Tagの共有には、この認証が必須です。

ビジネス情報がすべて入力されている、メール認証が済んでいる、接続アカウントが1つ以上あるのすべてを満たすことで、自動的に審査が行われます。

【ステップ6】オーディエンスやLINE Tagを作成する

組織の認証が完了すれば、いよいよデータ活用の準備を整える段階です。

ビジネスマネージャーの管理画面で、オーディエンスやLINE Tagを作成しましょう。ここまで設定できれば、LINE公式アカウントや広告アカウント間でデータを共有できるようになります。

LINEビジネスマネージャーを利用する際の注意事項3つ

LINEビジネスマネージャーを利用する際は、以下の点に注意が必要です。

• 原則として1法人1組織の作成が推奨されている
• 組織が未認証の状態では利用できない
• 1つのLINE公式アカウントやLINE広告アカウントと接続できる組織は1つのみ

スムーズに利用を開始できるよう、事前にルールを確認しておきましょう。

原則として1法人1組織の作成が推奨されている

LINEビジネスマネージャーでは、原則として1法人につき1つの組織を作成することが推奨されています。複数のブランドをもつ企業であっても、法人として作成できる組織は原則1つだということです。

LINEビジネスマネージャーを複数のブランドで利用する場合は、1つの組織の傘下に各ブランドのLINE公式アカウントなどを接続して一元管理する必要があります。

組織が未認証の状態では利用できない

LINEビジネスマネージャーでデータを共有するには、組織が認証済みである必要があります。

組織が未認証または審査中の状態でLINE公式アカウントと接続しても、オーディエンスの作成やデータの連携といった主要機能を利用できません。

組織とLINE公式アカウント・LINE広告アカウントを接続したからといって、すぐにすべての機能が使えるわけではない点には注意が必要です。

1つのLINE公式アカウントやLINE広告アカウントと接続できる組織は1つのみ

1つのアカウントには、同時に1つの組織しか接続できません。たとえば、あるLINE公式アカウントを組織Aに接続している場合、それを組織Bに同時に接続することは不可能です。

まとめ

今回は、ビジネスマネージャーの特徴と導入メリットについて解説しました。

LINE内外のデータを一元化して管理・活用できるようになることで、ユーザーとのコミュニケーションを最適化することが可能となります。

企業や店舗などが、ビジネスマネージャーを取り入れることで、広告配信の幅が広がり、効率的なユーザー獲得やコンバージョンが期待できるようになるでしょう。

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