イベント出欠確認の電話業務をAI自動架電へ。約90%の工数削減と参加率は人と同等の成果を創出
株式会社Beyond Cafe
- 業界 :
- 人材
- 課題・目的 :
- 業務効率化
- 業務工数削減
- 90 %

ベンチャー企業の新卒採用支援に強みを持つ「BEYOND CAFE」は、新卒採用イベントの参加確認のためのリマインドコミュニケーションにAI自動架電を活用しています。従来は人力で行っていた1イベントあたりの架電業務工数の約55-60時間をAIで自動化することで、人で対応した時間は約5時間となり、業務工数を約90%削減することができました。なお、イベント参加率は、AI自動架電使用時は人間による架電と同等の割合を保っています。
また、電話が繋がらない学生には、複数回のAI自動架電やSMS送信機能も併用することでイベント参加可否の回答率は人による対応と同等の成果を実現しています。
代表取締役社長
伊藤 朗誠様
Beyond Cafe紹介
Beyond Cafeは、新卒採用市場において人材紹介事業とイベント事業を展開しています。特にベンチャー志向の強い学生をターゲットとし、年間約5,000人の学生との直接接点を創出しています。
優秀な学生のタレントプールを形成するとともに、カスタマーサクセスを充実させることで、単に学生との接点を提供するだけでなく、内定承諾までのフォローアップを丁寧に行い、企業の採用活動を支援しています。
新卒採用市場では、企業側のニーズが高まる一方で学生数は減少傾向にあり、優秀な人材の獲得競争が激化しています。Beyond Cafeでは従来の「待ち」の姿勢ではなく、「攻め」の採用として企業側が学生に会いに行くイベント型サービスを提供しています。
イベント後も、学生の興味度向上から選考プロセス中のコミュニケーションまで一貫したワークフローを構築し、企業の採用成果に直結するサービスを提供しています。
「人と同等の成果がだせるのか?」の懸念を払拭
従来はイベントに参加する学生確保のために、LINEやメールでのアプローチと、人による電話連絡を併用していましたが、電話は当日参加可否の回答率が高い反面、属人化しやすく工数がかかる課題がありました。
工数削減を目的としてAI架電の導入にあたり最も懸念していたのは、人間が電話するのと比べて参加率が下がるのではないか、人間と同等の成果がだせるのか、という点でした。一方で、同業種の人材業界における事例があったことは活用推進の後押しになりました。
実際に導入してみると出席確認の回答率と参加率もはほぼ変わらず、人と同等の成果がでています。
イベント時の架電業務を約90%の工数削減、参加率も安定

Mico Voice AI導入前は、イベントの参加確認のリマインド電話に平均55〜60時間もの時間を費やしていました。特に土日は学生が連絡を取りやすい時間帯であるため、インターンや他部署にリソースを相談し、協力を得ながら対応していました。
AI架電の導入後は、設定やリスト入力、最終的なフォローアップの電話を含めても約6時間程度まで削減できました。
また、イベント参加率もわずか1-2%程度の減少に留まり、これは当初の想定を上回る結果でした。約60時間の工数削減に成功し、他部署へのリソース依頼もなくなったため、社内からは「今回のイベントではリマインドコールを手伝わなくて大丈夫ですか」という声が上がるほどの変化がありました。
電話不通の学生には、SMS送信やLINEでのコミュニケーションも実施

AI架電の導入時は、回答率や参加率の低下を懸念していましたが、実際にはそうした問題はほとんど見られませんでした。
むしろ、AIの活用により、これまで人手では難しかった複数回の架電が可能になり、リマインドコール時に時間が合わなかった学生へのフォローアップを強化できました。現状、学生の皆様から否定的なご意見はいただいておらず、 施策はスムーズに進行・運用できています。
また、通話に応答がなかった学生には、Mico Voice AIから自動でSMSを送信し、LINE公式アカウントの導線を示し、LINE友だち追加後のフローでWeb上で回答できるURLを送付する仕組みを導入。CRMで利用しているMicoのLINE拡張ツールの中で情報を蓄積し、イベント後もコミュニケーションをとっています。
この連携により、回答率を高い水準で維持することができました。SMS送信後のLINE上での回答率も、人での運用時と同等、あるいはそれ以上の成果につながっています。
架電時はLINE拡張ツールから対象ユーザーのリストを抽出し、Mico Voice AIにインポートする作業も問題なく実装できました。
休眠ユーザーの掘り起こしなどAIに任せられる業務を加速
今後は、休眠ユーザーの掘り起こしやナーチャリングにもAI架電を活用していきたいと考えています。これまでリソース不足で着手できていなかった領域に、AIを活用することで事業拡大を加速させる計画です。
さらに、会員登録直後のユーザーに対して、シームレスにサービス利用開始できる体験を向上させる取り組みも検討しています。例えば、サービス登録された瞬間にAIが電話をかけ、初期情報やニーズをヒアリングし、それに沿ったサービス提供をすぐに行うといった活用方法も実現できると良いと考えています。