LINEをインフラに、1.4万人の働くママをキャリア支援 ライフプランに寄り添う1to1コミュニケーション
株式会社QOOLキャリア
- 業界 :
- 人材
- 課題・目的 :
- エンゲージメント向上
- 求職者との1to1実施
- 14K +

人手不足の現在、子育て世代の女性の活躍が進み、第一子出産後の女性の就業率も年々高まっています。その分仕事と子育ての両立に悩む女性も増え、両立支援の推進が社会的にも重要視されています。
QOOLキャリア様では子育てしながら働く女性を対象にキャリア支援事業を展開しています。LINEで相談できることをコンセプトに、累計1.4万人のキャリア支援を実践するコミュニケーション設計について、代表取締役の山中様に聞きました。
(公開日:2022年2月10日 / 更新日:2024年12月10日)
代表取締役
山中泰子様
効果と戦略
課題
- 子育て中の方にとって、日中の電話やメール連絡はタイミングが合いづらかった
- キャリアプランを踏まえた現状と今後を考える上で、一人ひとりに合ったコミュニケーション手段を考える必要があった
戦略
- 累計1.4万人の子育て中の女性のキャリア相談をLINE公式アカウント上で実施。キャリアアドバイザーへの相談ができるサービス体制を構築
- キャリア支援後も子育てとキャリアの両立に関するセミナー情報の配信など、ライフサポートにまつわる情報をLINEで配信
成果
- 時間帯を問わずいつでもオンラインで相談できる求職者ファーストの体験で、ライフステージに寄り添う1to1コミュニケーションを実現
- 求職者とのコミュニケーションを定量的に可視化し、仮説検証ができるチームに変化
子育てとキャリアの両立支援を通じて、女性のライフステージに伴走

QOOLキャリア代表取締役 山中泰子様
株式会社QOOLキャリア様の事業概要を教えてください。
山中様:QOOLキャリアでは、”女性が自分らしいキャリアを築ける社会の実現”をビジョンに掲げ、子育て中の女性向けのキャリア支援事業を運営しています。求職者は0歳〜1歳の小さいお子様がいらっしゃるママがほとんどです。
「勤務中の会社では育休からの復帰がしづらい」、「キャリアも続けたいけど残業が多く、子育てとの両立が難しい」という職場環境のお悩みも多く聞きます。そうしたお悩みに寄り添い、解決のヒントとなる情報をQOOLキャリアメディア(https://www.qo-ol.jp/ )を通して発信しています。
コロナ禍に求人数が減少したことから、キャリア支援事業以外に女性の働き方を支援する事業として2022年10月には法人向けライフステージ特化型福利厚生サービス「TUMUGU(ツムグ)」をリリースしています。
個人のキャリア支援と企業のカルチャー支援の二つのアプローチをおこなっています。

貴社が取り組む子育てと仕事の両立にかかわる社会的な背景や、課題だと捉えていることはございますか。

山中様:子育てしながらの転職活動は難航することも多いです。転職活動のタイミングはお子さんの保育園・小学校入学のタイミングに合わせていく必要性があります。
子育てママの転職活動時期には、大きく2度ピークがあり、1回目はお子さんの保育園の入園時期の4月にむけて入園可否がわかった後から入園までの間です。
2回目は、お子さんが年中〜年長さんの時期です。「小1の壁」とよくいわれますが、お子さんが小学校に通い始めると保育園に預けていたときと比べ、預けられる時間が短くなるので仕事と子育ての両立が難しくなるといった課題があります。
そのため、ママが転職先の環境に慣れる準備期間を設けられるよう、転職活動を進めることが多く見受けられます。
キャリアを続けたいと望む子育て女性が活躍するには、企業の受け入れ体制も大切です。積極的に時短勤務のポジションを募集している企業は残念ながらまだ限られていますが、時短勤務やリモートワークなど、フレキシブルな働き方ができるポジションが少しずつ増えてきているので、私たちも企業での働き方を確認しながら求人を取り扱うよう努めています。
QOOLキャリア様の強みと、求職者様から選ばれている理由を教えてください。
山中様:特徴はキャリア形成を重視していることです。まずは本人の希望をしっかり聞いていきます。その際に、今のキャリアとライフステージを鑑みて、今後を考えることが重要です。
現状と今後では状況が変わることが考えられるため、しっかり先を見据えながらキャリア形成ができるようキャリアアドバイザーが伴走するようにしています。
QOOLキャリアでは広告を一切行っていませんが、口コミや検索からのアクセスで登録いただいています。
ご自身で転職活動をされて、書類選考までは進んでいるが50、60社受けてもなかなか内定までいかないなど、相談場所を探している方も多く、「転職を諦めた方が良いか」「職種を変更した方が良いか」などお悩みになっています。
だからこそ、時間をかけて、パーソナライズしたアドバイスを心がけています。
LINEは時間帯を問わないから、忙しいママが連絡しやすい。求職者管理やコミュニケーション設計も理想がかなう
求職者様とのコミュニケーションの軸にLINEを選んだ理由は何でしょうか。
山中様:QOOLキャリアでは創業当初から求職者様全員とLINEでのコミュニケーションをおこなっています。求職者様からも「子どもが寝たあとに返信できる」「時間を問わないから、連絡を入れやすい」といった声をいただくこともあり、LINEは子育てや仕事に忙しい女性に一番身近で便利な連絡手段であると思います。
電話だけではタイミングが合わないこともありますが、LINEなら寝かしつけた後、夜遅くでもママが気軽に返せる。メールよりもかしこまらない文章で会話できますし、SNSと比べてもLINEのチャットは求職者の状況に合わせてコミュニケーションしている感覚が得られるのもいいですね。

LINE公式アカウントの運用にあたり、MicoCloud導入に至ったのはなぜでしょうか。
山中様:求職者様とのコミュニケーション設計がしやすい点です。条件によるマッチングでは不十分で、一人ひとりのライフステージを踏まえて個別化したコミュニケーションが必要なサービスなので、1to1のチャット機能や求職者管理も含めて高度化したいと考えていました。
たとえば年収によって配信を分けたり、WEBサイトなどにLINEへの導線としてQRコードを複数設定することができるなど意図通りに設定できます。どのような求職者であるかがわかるタグも簡単につけられるので、流入経路ごとのニーズ分析もしやすい。MicoCloudではその管理が簡単にできるところが良いと感じました。
パーソナライズしたコミュニケーションを可視化し、チームで改善できるように
QOOLキャリアでの求職者様の体験フローを教えてください。
山中様:友だち追加後にLINEフォームでキャリアに関する事前ヒアリングを行い、チャット上でご相談をお受けしながら、必要な方には面談のご案内をしています。
面談時には求職者様のライフプランや現状、今後目指したい姿をお聞きしながら一人ひとりにあったアドバイスを心がけています。
また、1to1チャットだけではなく、全体配信にも力を入れています。転職活動に関する情報はもちろん、保育園の選び方、離乳食のレシピ、歯磨きのやり方など子育てに役立つ情報も提供できるように反応をみながら検証しています。
求職者様とLINE上で1to1コミュニケーションをおこなう工夫や、電話との使い分けで意識しているポイントはありますか。

山中様:求職者様のなかにはLINE公式アカウントに「個別メッセージを送っていいの?」と思う方もいらっしゃいます。そのため、登録後に「ご登録ありがとうございます。LINEにもメッセージを送って問題ないです」「(面談後に)面談ありがとうございました。LINEにもお気軽にご連絡ください」などLINEにもメッセージを送ることができることをお知らせをしており、面談後の日程調整やコミュニケーションにも利用してます。
選考中はLINEに加えて、電話、オンライン面談も通じてアドバイザーの人となりを知っていただきながら関係を築いています。LINEで「今お電話大丈夫ですか?」と聞いてからタイミングをみて架電をすることもあります。
LINEの良さはそのときの感情や状況をすぐに伝えられるところです。求職者様は面接直後や相談したいタイミングで連絡してくださることが多く、面接が終わって記憶が薄れないうちに伝えてくださっています。
MicoCloud導入後、貴社チーム内で変化した点があれば教えてください。

山中様:求職者様とのコミュニケーション設計を可視化し、どう改善するかといった分析がおこないやすくなりました。
MicoCloudの管理画面上では、個別トークで求職者様の一覧から会話履歴をみることもできますし、ダッシュボードで流入経路ごとの友だち数の伸びや、配信反応率をみて、「連絡がこれだけ空くと配信への反応が落ちてくるね」、「イベントきっかけで登録してくださった方には、関連したテーマの情報を送ってあげたほうがいいね」といった会話が生まれるようになりました。
求職者様一人ひとりの思いを数値の面からも分析し、もっと改善できないか必然的に考える習慣がチームに根付いています。
多様な働き方の選択肢を広く提供できるプラットフォームへ
QOOLキャリア様の今後の事業展望と、MicoCloud(ミコクラウド)の活用構想を教えてください。
山中様:正社員だけでなく、パートタイムやフリーランス、副業など働き方が多様化してきています。私たちとしても、働き方の選択肢を広く提供できるプラットフォームに発展していきたいと思っています。
現在は企業と個人をつなぐキャリア支援事業を中心としていますが、今後は個人と個人をつなぐような事業イメージを持っています。
これからも顔の見える対話ができるコミュニケーションインフラとしてMicoCloudを活用したいと考えています。
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