LINE公式アカウントのブロック率を下げる方法を解説。平均値や計算式、確認方法を紹介

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Category:LINE公式アカウント

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久野 慎平

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LINE公式アカウントのブロック率を下げる方法を解説。平均値や計算式、確認方法を紹介

LINE公式アカウントの運用で「ブロック率」に頭を悩ませていませんか?せっかく友だちになってもらえたのに、すぐにブロックされてしまうのは避けたいものですよね。

一方で、「ブロックを過度に気にしすぎない」ことも重要です。

この記事では、LINE公式アカウントのブロック率について、その平均値から計算方法、ユーザーがブロックしてしまう主な理由、そして今日から実践できる具体的な対策までを解説いたします。

Contents

LINE公式アカウントのブロック率は平均はどれくらい?

LINE公式アカウントのブロック率は、業界やアカウントの運用方法によって大きく異なりますが、一般的に20%〜30%程度が平均的だと言われています。これはあくまで目安であり、中には10%以下に抑えられているアカウントもあれば、50%を超えるアカウントも存在します。

ブロック率はアカウントの特性、友だち獲得の背景(例:無料スタンプやクーポンなどのインセンティブの有無)、運用体制、メッセージ内容のパーソナライズ度合いなど、多様な要因によって変動します。

重要なのは、自社のLINE運用を評価する際に単純に平均値と比較するのではなく、自社の業界特性や友だち獲得経緯も考慮し、「自社にとっての最適値」を追求することです。

自社LINEアカウントのブロック率を確認する方法

自社のブロック率を確認する方法をご紹介いたします。

ブロック率の計算方法

ブロック率は、以下の計算式で算出できます。

ブロック率(%) = (ブロック数 ÷ 累計友だち数) × 100

LINE公式アカウントの管理画面で確認できるブロック数は、友だち追加されてからブロックされた合計数を示します。累計友だち数は、これまでに友だち追加されたユーザーの総数です。この計算式で、現在のアカウントのブロック率を把握できます。

ブロック率を確認する手順

自社アカウントのブロック率を把握することは、改善策を検討する上で最初のステップです。LINE公式アカウントのブロック率は、「LINE Official Account Manager(LINE公式アカウント管理画面)」で簡単に確認できます。

LINE Official Account Managerにログインします。次に管理画面の上部メニューにある「分析」タブをクリックします。

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続いて左メニューより「友だち」を選択します。この画面で、「友だち追加数」と「ブロック数」を確認し、以下の計算数に当てはめます。

ブロック率(%) = (ブロック数 ÷ 友だち追加数) × 100

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例えば、上記の場合はブロック数2,000÷友だち追加数10,000×100%=20%という計算になります。

友だちがLINE公式アカウントをブロックする主な理由

友だちがLINE公式アカウントをブロックする理由は多岐にわたりますが、主な要因は以下の5つに集約されます。

配信頻度が高すぎる、または配信時間が適切でない

ユーザーがLINE公式アカウントをブロックする理由として最も多いのが、「配信が多すぎる」と感じることです。LINEはメッセージが届くと通知が来るため、頻繁にメッセージが送られてくると、ユーザーは煩わしさを感じてしまいます。

特に、毎日複数のメッセージが届く場合や、深夜・早朝などユーザーの生活リズムに合わない時間に通知が来ると、不快感や迷惑だと感じ、ブロックに繋がりやすくなります。 

興味がない・自分に関係ない内容が多い

ユーザーにとって興味や関心のないメッセージ、あるいは自分には関係ないと感じる情報が続く場合も、ブロックの大きな要因となります。

例えば、「関西に住んでいるのに、関東の情報が送られてくる」「男性なのに女性向けの商品案内が送られてくる」といった、ユーザーの属性やニーズに合致しない情報配信は、ユーザーの関心を失わせ、アカウントの存在価値を感じさせなくしてしまいます 。

同じような配信を繰り返している

全く同じ内容でなくても、似たような配信が繰り返されると、ユーザーは飽きてしまい、ブロックに至る可能性があります。トーク一覧に表示される段階で「また同じ内容か」と思わせてしまうと、開封されることなくスルーされてしまうでしょう。

メッセージの見た目や表現に変化がなく、常に同じテンプレートで送られてくるような場合も、ユーザーの興味を引き続けることが難しくなります。ユーザーは新鮮さや新しい発見を求めているため、配信内容に変化がないと、アカウントからの情報を確認する手間を煩わしく感じるようになります。

店舗やサービスを今後利用しない

友だち追加の目的が、無料スタンプや初回限定クーポンなどの特典獲得だった場合、その特典を一度利用した後に、今後その店舗やサービスを利用する予定がないと判断し、すぐにブロックするユーザーも少なくありません。

特に、LINEスタンプキャンペーンなどで獲得した友だちの場合、ブロック率が70%と非常に高くなる傾向があるというデータもあります。

このようなユーザーは、アカウント自体への興味が薄く、特典目的で一時的に友だちになったに過ぎないため、継続的な関係構築が難しい層と言えます。

無料スタンプやクーポンなど、特典目的での友だち追加だった

上記の「店舗やサービスを今後利用しない」と重複する部分もありますが、無料スタンプやクーポンなどの特典は、友だち追加の強力な動機付けとなります。

しかし、特典目的で登録したユーザーは、特典獲得後はアカウントへの関心が薄れやすく、メッセージが不要と感じればすぐにブロックする傾向があります。

ブロック率を下げるための実践的な対策9選

LINE公式アカウントのブロック率を下げるためには、友だちの心理を理解し、彼らが本当に求めている情報や体験を提供することが重要です。ここでは、実践的な対策を9個ご紹介します。

友だち追加時の「あいさつメッセージ」で期待値を調整する

友だち追加直後に自動送信される「あいさつメッセージ」は、ユーザーの第一印象を決定づける非常に重要な要素です。このメッセージで、今後どのような内容を、どのくらいの頻度で配信するのかを明確に伝えることで、ユーザーの期待値を事前に調整し、ミスマッチを防ぐことができます。

例えば、「週に1回、お得なクーポン情報と新商品のお知らせを配信します」「月に2回、限定セールやイベント情報をお届けします」といった具体的な頻度を記載することで、ユーザーはメッセージを受け取る心の準備ができます。

また、メッセージの通知をオフにする方法を案内することも有効です。ブロックされるとメッセージ自体が届かなくなりますが、通知オフであればプッシュ通知がされないだけで配信自体は可能です。これにより、ユーザーのストレスを軽減し、ブロックされる可能性を下げることができます。  

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ユーザー属性に合わせた「セグメント配信」を徹底する

「自分に関係がない」と思われる情報は、ブロックの大きな原因となります。これを防ぐためには、ユーザーの属性や興味関心に合わせた「セグメント配信」が不可欠です。  

LINE公式アカウントには、性別、地域、年代などの基本属性で絞り込み配信を行う機能が標準で備わっています。さらに、外部のCRMツールやLINEの拡張ツール(例:Mico Engage AIなど)を導入し、自社サイトとのID連携を進めることで、過去の購買履歴、閲覧履歴、会員情報、店舗来訪回数など、より詳細なユーザー情報に基づいたセグメント配信が可能になります 。

例えば、ECサイトであれば、過去3ヶ月以内に特定の化粧水を購入した顧客に対し、新商品の案内や割引クーポンを配信するといった具体的なアプローチが可能です。これにより、ユーザーは「自分に必要な情報が届く」と感じ、メッセージの開封率やクリック率が向上し、結果としてブロック率の低下に繋がります。 

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メッセージの「配信頻度」と「時間帯」を最適化する

配信頻度が高すぎるとユーザーに煩わしさを感じさせ、ブロックに繋がります 。一般的に、LINE公式アカウントの配信頻度は「週1回」、または「月に2~4回」が適切とされています。まずはこの目安を参考にし、自社の業界や顧客層に合わせて最適な頻度を探ることが重要です。

また、メッセージを配信する「時間帯」も非常に重要です。ユーザーがスマートフォンを触りやすい時間帯、例えば朝の通勤時間、昼の休憩時間、夜のリラックスタイムなどを狙うと、メッセージが開封されやすくなります。

配信内容に「変化」と「魅力」を持たせる工夫

同じような内容の配信を繰り返していると、ユーザーは飽きてしまい、ブロックに繋がります。配信内容には常に変化と魅力を持たせる工夫が必要です。

例えば、テキストメッセージだけでなく、リッチメッセージ(画像付きメッセージ)や動画を活用して視覚的なアピールを強化する。

また、メッセージの冒頭やトーク一覧に表示される部分で、ユーザーにとってメリットがあることをパッと見てわかるように工夫することも大切です。絵文字や記号を効果的に使い、思わずタップしたくなるようなタイトルを付けることも有効です。

キャンペーン情報だけでなく、ユーザーの興味関心の高そうな豆知識、ブランドストーリー、商品の活用事例、Q&Aなど、多様なコンテンツを盛り込むことで、配信内容に変化をもたせることができます。さらに、配信バナーのデザインも定期的に変更し、既視感を与えないようにすることもおすすめです。

クーポンやショップカードなどLINE機能を活用する

LINE公式アカウントには、クーポンやショップカード、リッチメニューなど、ユーザーにとってお得で便利な機能が無料で提供されています。これらの機能を積極的に活用し、友だちでいることのメリットを継続的に提供することが、ブロック率の低下に繋がります。  

ユーザーはLINE公式アカウントに対し、お得な情報を強く期待しています。友だち限定クーポン、バースデークーポン、スタンプカードによる特典付与、限定セール情報などを定期的に配信することで、「友だちでいるとお得なことがある!」とユーザーに認識してもらい、ブロックされにくくなります。 

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アンケートやクイズなど「インタラクティブなコンテンツ」でエンゲージメントを高める

ユーザー参加型の「インタラクティブなコンテンツ」を配信することは、ユーザーの関与を促進し、エンゲージメントを高める上で非常に有効です。アンケートやクイズ、投票などを活用することで、ユーザーの興味関心を把握し、フィードバックを収集できます。  

例えば、新商品の開発に関するアンケートを実施したり、ユーザーの好みに合わせた診断ゲームを提供したりすることで、ユーザーは楽しみながらアカウントとコミュニケーションを取ることができます。

これにより、ユーザーは「自分の意見が反映される」「楽しい」と感じ、アカウントへの愛着が深まり、ブロック率の低下に貢献します。さらに、アンケート結果を基にユーザーのニーズをより深く理解し、今後のメッセージ配信内容や商品・サービスの改善に活かすことも可能です。

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ID連携を促進し、よりパーソナルな情報提供を可能にする

LINE公式アカウントと自社の会員情報(ECサイトの購買履歴など)を紐付ける「ID連携」は、よりパーソナルな情報提供を実現し、ブロック率を低く抑える上で非常に強力な手段です。

ID連携によって、ユーザーの購買履歴、サイト閲覧履歴、属性などの詳細なデータをLINEアカウントと紐付け、それを基にしたセグメント配信やステップ配信が可能になります。

例えば、購入完了ページやマイページで友だち追加とID連携を促し、ID連携済みのユーザーには注文完了通知、発送完了通知、カゴ落ちリマインダー、再入荷通知などを自動でLINEメッセージとして配信します。

ユーザーは自分に必要な情報が最適なタイミングで届くため、高い満足度とエンゲージメントを維持できます。ID連携は、単なる情報提供を超え、顧客一人ひとりに寄り添った「パーソナルなコミュニケーション」を実現するための基盤となります。

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カゴ落ちや再入荷通知など「自動配信」を効果的に活用する

LINE公式アカウントの「自動配信」機能を活用することは、ユーザーの行動に合わせたタイムリーな情報提供を可能にし、ブロック率を低く保ちながら高い費用対効果を生み出すことができます。

特に、API連携を通じて実現される自動配信は、ユーザーのサイト内行動や購買履歴と連動するため、非常にパーソナルで関連性の高いメッセージを送ることができます。

自動配信は、ユーザーが「欲しい情報」を「欲しいタイミング」で受け取れるため、煩わしさを感じにくく、ブロック率の抑制に繋がりやすい傾向があります。

また、人手を介さずに自動で配信されるため、運用コストを抑えつつ売上向上に貢献するという、費用対効果の高さも大きなメリットです。

定期的な効果測定と改善サイクルを回す

LINE公式アカウントの運用は、一度設定したら終わりではありません。ブロック率を継続的に改善していくためには、定期的な効果測定とPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を回すことが不可欠です。  

LINE Official Account Managerの分析機能では、ブロック数だけでなく、友だち追加数、ターゲットリーチ数、メッセージの開封率、クリック率などを確認できます。これらの数値を定期的に確認し、特定のメッセージ配信やキャンペーンがブロック率や他の指標にどのような影響を与えたかを分析しましょう。

例えば、ブロック率が急増した時期があれば、その直前に配信したメッセージの内容や頻度を見直すといった具体的な改善策を立てることができます。

また、開封率が低いメッセージがあれば、タイトルや内容の訴求力を高める工夫が必要です。データに基づいた運用改善を繰り返すことで、ユーザーのニーズをより深く理解し、ブロック率を効果的に低減させることが可能になります。  

ブロック率改善に成功したLINE公式アカウントの事例

具体的な成功事例から学ぶことは、自社のLINE運用を改善する上で非常に参考になります。ここでは、特にブロック率を低く抑えながら成果を出している事例をご紹介します。

セグメント配信によりブロック率を半減した事例

株式会社SOLIAは、Mico Engage AI導入によりLINEのブロック率を大幅に改善しました。以前は一斉配信でブロック率が50%に上ることが課題でしたが、Mico Engage AIのセグメント配信を活用することで、ブロック率を25%まで半減させることに成功しました。これは、顧客の興味に合わせた情報提供が不要なブロックを防ぎ、費用対効果を高めることを示唆しています。

ブロック率を50%削減!ユーザーの興味関心に合わせたLINE セグメント配信の具体事例
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ブロックを過度に気にしないことも重要

LINE公式アカウントのブロック率を完全にゼロにすることは、現実的には非常に困難です。友だち追加のきっかけが特典目的であったり、ユーザーのライフステージの変化によってサービス利用のニーズがなくなったりするなど、企業側の努力だけでは防ぎきれないブロックも発生します。

上記の理由より、LINEマーケティング支援を行っている弊社(株式会社Mico)の見解は、ブロック率を過度に恐れる必要はないと考えています。

ターゲットリーチ数

ターゲットリーチとは、メッセージを実際に受け取ることが可能な友だちの数を指します。重要なのは、ブロック率の数字だけに囚われず、「ターゲットリーチ数」の推移も合わせて評価することです。

友だち数が増えればブロック数も増える傾向がありますが、同時にターゲットリーチ数も増えていれば、メッセージが届くユーザーの母数は増えていることになります。

例えば、友だち数が5,000人でブロック率20%の場合、ターゲットリーチは約4,000人です。しかし、友だち数を10,000人に増やし、ブロック率が30%に上がったとしても、ターゲットリーチは約7,000人となり、メッセージが届くユーザーは3,000人増えています。この3,000人の増加は、売上にも確実に貢献する可能性を秘めています。

したがって、ブロック率が高いことが必ずしも「悪い」とは一概に言えず、ターゲットリーチを増やせているか、そしてそれがビジネスの成果に繋がっているかという視点を持つことが、より健全で効果的なLINE運用には不可欠です。

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まとめ:LINE公式アカウントのブロック率改善は継続的な取り組みが重要

LINE公式アカウントのブロック率は、顧客とのコミュニケーションの質を測る重要な指標です。

しかし、ブロック率を完全にゼロにすることは現実的ではありません。友だち追加の目的やライフステージの変化など、企業側でコントロールできない理由でブロックが発生することもあるため、ブロック率の数字だけに一喜一憂しすぎないことが大切です。

それよりも重要なのは、ターゲットリーチ数の推移に着目し、メッセージを実際に受け取れる友だちの母数が健全に伸びているか、そしてそれがビジネスの成果に繋がっているかを評価する視点です。ブロック率が高い場合でも、ターゲットリーチ数が増えていれば、ビジネスチャンスが拡大していると捉えることができます。

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